未完の美しさ、サグラダファミリア

ヨーロッパ

作りかけ、工事現場としてのサグラダ・ファミリア

初めてサグラダ・ファミリア(Sagrada Família)を見た時「まだ全然できてない!」と思わず口に出してしまいました。
その当時、完成までは200年とも言われていたサグラダ・ファミリア。
当たり前ながら、日本から出発する前に未完成であることはもちろん分かっていました。しかし実物を目の前にした時にあまりの未完成さに衝撃を受けました。

未完成さを鑑賞する不思議

教会内部に入ると、さらに工事中であると実感。
道路工事のような音が鳴り響く、教会内部。

目に飛び込んでくるのは美しい空間なのに、耳からは、ある種聞き慣れた石を削るドリルのような音。
隣の人と話すのには少し躊躇してしまいそうな音量でした。

視野の中に必ず未完成部分がある衝撃

大空間を作り出す美しい柱と天井

美しいカメオのような装飾はライトになっているそうです。ラインの中のモチーフは、福音書の記者を表しており、マルコはライオン、ルカは牛になっています。シンプルなラインで表現されていて親しみやすいデザインです。
よく見ると、柱の装飾も歯抜け。
ライオンが入った柱の左側は明らかに何かが今後入りそう。

モダンで美しい光あふれるステンドグラス。白を基調にした空間に色彩が溢れる。

窓にはめられているステンドグラスも、写真の左端は入っていませんでした。

様々な状態のステンドグラスが楽しめる

よく見ると、ステンドグラス風に見えているだけで布にプリントされている(おそらく)完成図。

おおらかなスペイン人と真面目な日本人

完成したブロック(範囲)を見せるのではなく、コーナー毎に所々未完成のところがそのままであるのも驚きでした。(おそらく)日本人の感覚ではそんな見せ方はしないような気がする…。

「とりあえず、見ていきなよ。綺麗だからさ!」と言われているように、未完成でもとりあえず見せるのは、陽気でおおらかなスペイン人の感覚?と思いながら夢中でシャッターを切りました。

目に飛び込んでくるのは、底抜けに美しい空間

ステンドグラスの窓から差し込む自然光は、建物内に反射してオパールのような輝きを見せていました。

空飛ぶイエス・キリスト

教会の奥の祭壇部分、少し低い位置にキリストの磔刑像があります。
遠くから見ると、誰かがふうわりと宙に浮いているような姿。

教会の大空間に比べると少し小さな印象を受けました。

祭壇の上は、高さ60メートルあるという。

未完成の空間に鎮座する完成されたイエス・キリスト

しかし近づくと印象が一変しました。
まるでパラシュートが風を孕んだような形の天蓋。
風を受けて空を飛んでいるようなポーズでイエス・キリストの姿がありました。

天蓋からぶら下がる葡萄がキリストの血を、天蓋の上の小麦がキリストの肉体を表している

これほどまでにドラマティックな磔刑図を見たことがなかった私は、言葉を失いました。
実体を持ってそこにあるように感じられるイエス・キリストの姿は、確かな拠り所になるのだろうと易々と想像ができるものでした。

普段、信仰心からは程遠い暮らしをしている私でもその美しさに魅了されてしまいました。

未完であろうが関係ない。
私はこのキリストに会いに来たのだ。そんなことまで思ってしまったサグラダ・ファミリアの内部でした。

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