サテン生地は、艶やかな風合いが特徴の布の折り方です。
丈夫なコットン(綿)はカジュアルな風合いになりがちですが、サテン生地にするだけでグッと風合いが良くなります。
今回は、扱いやすいコットンサテンを使って椿を作ります。
花びらと葉の型紙を作る
布花は、型紙を布に写すところから始まります。型紙は花のデザインの根幹になる大事な部分。
ちまいもんを始めた当初は、厚紙に手書きで書いていましたが何度も布に写していると紙が弱ってしまうのが難点でした。
何度も作り直すのは手間ですし、早々にデータ化しました。
Rhinocerosで型紙の図面を書く
2020年をすぎた頃から、CADソフトであるRhinocerosで図面を書いています。

CADソフトの前は、Adobe Illustratorを使っていました。しかし、Illustratorでは厳密な精度に欠けるのでRhinocerosを使っています。
また、CADソフト上であれば効率よく同じ形を並べることができ、布や紙などの素材を無駄なく使うことができます。
RhinocerosはIllustratorとの互換性が高いのもポイントです。図面を作った後、dxfファイルに書き出し、Illustratorで汎用性の高いSVGファイルに変換しています。
布に形を写し、ハサミで切り出す
ブラザースキャンカットで布に写す
私の場合、カッティングマシンはブラザーのスキャンカットを使っています。30cm角のサイズまで加工が可能です。

布花は、曲線が多くカッティングマシンを使うと上手くカットができず、布の端がボロボロになってしまいました。※同じ形状でも紙はスムーズにカットできました。
そこでチャコペンをセットし、花のパーツを布に写しています。5分ほどで全ての形が書き写されとても便利です。

筆圧も自動で調整されるので、かすれることもラインが滲むこともない。優秀!

図面通りに布に移りました。これを手作業で行おうと思うと一仕事です。
ハサミで切り出す
手芸用ハサミを使って1枚ずつ形を切り出していきます。
私は切れ味のいい丸章工業シルキーシリーズのクラフト用ハサミを使っています。

切れ味のいいハサミを使うことで仕上がりが美しく仕上がります。道具については下記の記事にまとめていますので興味のある方はぜひご覧ください。
ちなみに、カッティングマシンで直接カットを試みた様子はこんな感じです。惨敗…

縫い代を作るタイプの裁断であれば、この仕上がりでも問題ないと思います。
しかし、布花の場合は切りっぱなしなのでハサミでの手切りにしています。
花びらと葉を染める
染めの作業に入る前に、必ず端切れで色を確認します。
乾くと色が薄くなるので、色を作る際はそこも加味しながら色を調整していきます。

一番初めに写真の一番左の色を作りましたが、メインで塗るには青味が強かったので真ん中と右の色を作りました。
実際に花びらのメインとして採用したのは右の赤みの強い色。花びらの中央に乗せる色は左の紫にしました。
花びらは3回染める
切り出した花びらを並べ、筆で染めていきます。
色を乗せる間に、霧吹きで軽く水を吹きます。濡れていることで染料の入りが良くなり、色むらが抑えられます。

指に染料が付いてしまうと思わぬところに色移りしてしまうことがあるので、ピンセットなどで抑えながら色を乗せていきます。
時々裏側を確認して、反対側もしっかり染まっているか確認します。気泡が入ってしまうとムラが出てしまうので気をつけます。

1回目の赤色が乾き切る前に、花の中央側に紫の色を乗せます。
濡れているうちに次の色を乗せると綺麗なぼかしに仕上がります。
一度、完全に乾かした後、椿としては色が薄い印象だったので更に赤色を重ね塗りしました。
葉とがくを染める
花びらを塗り終わった後は、葉とがくを染めていきます。
こちらも、染める前に切れ端で色を確認。
葉っぱを染める際には、ほんの少しだけ赤みを足すと落ち着きが良くなります。

出来上がった色をどんどん塗っていきます。
こちらも、塗る前に霧吹きで軽く湿らせてから色をつけます。

今回の葉っぱは、1回で色を乗せ切りました。
しっかりと乾かした後、葉っぱに針金を貼り付けます。
透けるような薄さの布を重ねて貼り付け、葉っぱにします。

染まったパーツにコテ当てする
布花に命を吹き込む瞬間です。
コテを使って熱を加え、花びらを立体的にしていきます。
花びらは表裏から立体感が出るように
初めに表の根元にしっかりコテを当てます。
そのまま、花びらの先に向かってコテを進めます。
この動作で、花びらが内側に向かって丸くなります。

裏返して、花びらの端をなぞるようにコテ当てをします。
こうすることで微妙なニュアンスが出ます。
葉は筋こてを使って葉脈を出す
葉っぱは専用のコテを使って葉脈を出します。

筋が入った筋ゴテで、なぞるだけで葉脈が現れます。

最初に葉っぱの中心のワイヤーをなぞるようにします。

中心の筋から外に向かって数本、斜めに筋を入れていきます。

葉を裏返し、同じように筋をつけていきます。これで葉っぱが完成です。
がくは丸いコテ先で形を作る
椿のがくは球体に近い形なので、丸ゴテを使って形を作ります。

がくの丸さに合わせた大きさの丸ゴテでしっかりと形をつけます。
花芯はペップを使って作る
花芯は10本ほどをまとめて、真ん中をワイヤーで固定します。
花芯を半分におり、根本から5mmくらいの位置を糸で縛って固定します。

この花芯が、花の土台となります。
ボンドを使って組み立てる
後は出来上がったパーツを組み立てていきます。
基本的に木工用ボンドを使って花にしていきます。
花びらを小さな順にくっつける
今回、椿の花びらは大中小の3種類を作りました。

まずは小さなサイズをバランスよく貼り付けます。
互い違いになるように中サイズを重ね、大サイズを同じように貼り付けていきます。

時々回転させて、全体のバランスを確認します。
がくをつける
全ての花びらをつけることができたら、花びらの元にがくを付けます。

中心にバランスよく付けられるように確認しながら貼っていきます。

葉を3枚ずつセットにして2組作る
葉っぱは3枚1組のセットを作ります。

フラワーテープで、3本を一つにまとめます。

まとめた後に、広げるように3枚のバランスを調整します。

花と葉を組み立てる
組み上がった花と葉を合わせます。
椿の首元を少し曲げ、正面から見た時にはっきりと歯が見えるようにします。

バランスを見ながら葉もまとめて完成です。

Youtubeで紙花と布花の作り方を公開しています
布花・紙花ちまいもんはYoutubeもやっています。
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